こんにちは。おもじょぶ編集部のAです。
企業取材をしていると、よく聞く課題のひとつが「せっかく採用してもすぐ辞めてしまう」という悩み。
特に、入社して1〜3カ月での離職が続くと、採用活動に自信をなくしてしまう企業さんもいます。
でも実は、同じような業種・条件・規模でも、「定着している会社」と「すぐに辞めてしまう会社」があるんです。
何が違うんでしょうか?
今回は、私たちが出会った中小企業の現場から、「入社3カ月で辞めない職場づくり」のポイントを3つにまとめてご紹介します。
① 最初の“30日間”に集中している
ある建設系企業の人事担当の方はこう話してくれました。
『3カ月定着の勝負は、実は“最初の30日間”なんですよ』
この会社では入社直後に、新人とチームメンバーがそれぞれ「わたしの取扱説明書」を書いて交換。
(例:好きな連絡手段/話しかけてOKなタイミング/仕事でつまずきがちなポイント など)
「相手にどう接するとスムーズか」が見えることで、無理のない距離感をつくれます。
関係構築のミスマッチ予防としても有効です。
このように「何もわからない状態で放置されない」設計があると、新人側の不安がぐっと減ります。
最初の30日間に“居場所がある”と感じてもらえるかどうか。
それが、3カ月後の未来を分ける分岐点になるのです。
② 採用時から“誰と働くか”を見せている
職場のギャップは、入社後より“選考中”に生まれることも多いんです。
よくあるのが『面接官と、実際に働く人がまったく違う』という構図。
面接ではにこやかだったけど、現場に入ったら全然雰囲気が違った――という声、聞いたことありませんか?
ある企業では、こうしたギャップをなくすために、選考段階で「実際に働く先輩社員」と話す機会を設けているそうです。
具体的には、2次面接に“現場メンバー1〜2名”が同席し、仕事内容や働き方についてざっくばらんに話してもらうスタイル。
その結果、入社前に「この人たちと働くんだ」というリアルなイメージができ、ミスマッチや入社後の孤立が減ったとのこと。
③ 定着は“社風”より“関係の質”で決まる
よくあるのが『うちはアットホームな職場です』と言っているけど、実際には新人が孤立している…というケース。
実際の現場でこんな工夫がされていました。
業務に支障が出ない範囲で、1日だけ他部署の先輩に同行。
「社内にこういう仕事をしている人がいる」ということを知るだけで、話題やつながりの種が増える。
その後の社内コミュニケーションが格段にスムーズになります。
『みんな優しいよ』だけでは、人間関係は育ちません。誰と、どうつながっているかが大事なんです。
つまり、社風という“空気感”よりも、関係の“線”があるかどうか。
それが、新人の居心地を左右するポイントになっています。
おわりに:“働きやすさ”は、制度よりも関係性
どんなに制度を整えても、『なんとなく話しかけにくい』『困っても頼れない』状態が続けば、働きづらさは残ります。
反対に、小さな声かけや、気にかける視線があるだけで、職場の空気はやさしくなります。
“働きやすさ”は、人と人との間にあるもの。
制度やマニュアルを超えて、居心地の良さをつくるのは、やっぱり“人”なんだと思います。