- ■目次
- 採否の理由は?
- 採否を分けるのはこんなことだったりすることも
- とは言え、中にはこんな不採用理由も
- 「やる気が伝わらない」「志望動機が不明瞭」「他人事」
- 遅刻、身だしなみ、マナーなど、言語道断な不採用理由の例
採否の理由は?
採否結果が届く。
結果は不採用。ズドーンと落ち込む。
「厳正な審査の結果、不採用となりました」と書いてあるだけなのに、何だか「お前はダメ人間」と言われているような気分になる。
誰だって不採用はイヤだが、なぜそこまで落ち込むかというと理由が分からないから。
企業側は基本的に採用・不採用の理由を開示する義務は無い。
採用されれば入社してからその理由も聞けるだろうが、不採用の場合は何が原因なのか最後まで分からない。
「あの話がダメだったのかな」「この話がダメだったのかな」考えてもホントのとこはやっぱり分からない。
企業は人材確保のために募集活動を行う。
遊びではないから審査も面接も真剣にするし、採否に関しては悩みに悩んで結果を出す。
だから「何となく」の採用とか不採用とかありえない。
今回は“採否の理由”を紐解いてみよう。
採否を分けるのはこんなことだったりすることも
最終選考に残ったAさんとBさんがいる。
年齢も学歴も経歴も条件も同じ。人柄も良い。
甲乙つけ難い。しかし今回採用するのは1名のみ。
Aさんは電車を乗り継いで通勤する。Bさんは自転車で通勤する。
今回採用になるのはBさん。理由は交通費がかからないから。
採否の分かれ道はこんなことだったりする。
Aさんのアピール不足でも能力不足でも何でもない。
ところがAさんに届くのは不採用の通知のみ。Aさんは考える。「何がいけなかったのか。面接がうまくいかなかったかもしれない」と。
不採用は「ダメ人間に決定しました通知」ではない。ほんのわずかな差が採否を分けているのだ。
このあたりは就職活動をするにあたりとても大事なポイントなのでしかと覚えておいてほしい。
とは言え、中にはこんな不採用理由も
しかし!中にはほんとに「こりゃダメだろ」と言いたくなる不採用理由もある。
大阪のハローワークに届いた不採用通知で理由をまとめた調査がある。
自覚症状なくついやっちまったのだろうが、明日は我が身と思って見てみよう。
★不採用理由ランキング
第一位 | 経験が少ない | 223票 |
---|---|---|
第二位 | (経歴、希望など)適性があわない | 183票 |
第三位 | 他者を採用した | 157票 |
第四位 | 能力不足(免許・資格がない) | 156票 |
第五位 | 態度が悪い | 70票 |
その他、勤務時間、曜日、出社日が合わない(68件)、通勤に時間がかかる(60件)、やる気がない(56件)等。
※対象は平成24年1月から7月までの期間にハローワーク布施及びハローワークプラザ布施駅前に送付された採否結果のうちコメントが書き添えられてきたものからです。
1~4位まではいいとして、問題は5位だ。
「態度が悪い」ってどういうこと?というわけで、まずは「やる気がない」部門から。
「やる気が伝わらない」「志望動機が不明瞭」「他人事」
■面接時の営業意欲が全く伝わらず、当社の仕事のやる気が伝わらなかった為、採用しませんでした。せめてホームページ位は見て、面接に来てほしかったです。
(営業(飲料水) 40代 フルタイム)
■前職を解雇された理由を訊きましたところ、不明瞭。辞退されると言われました。
(機械工 30代 フルタイム)
■面接時に志望動機や自己アピールをしてくださいと聞いたところ「特にありません」と返答し、意欲が感じられない。
(マシニング工 40代 フルタイム)
■入社後の具体的な貢献理由が見えず、自己PRが弱かったため。
(コンサルタント・ビジネスプロデューサー 50代 フルタイム)
■働きたいという熱意みたいなものが感じられなかった。前職についてたずねても、他人事のように話していたのが気にかかった。
(WEB編集 30代 パート)
ホームページをちゃんと見るとか、具体的な退職理由を答えるとか、前職の経験はしっかりまとめておくとか、学ぶことは多数ある。
さて、「態度が悪い」部門。これは論外だが、ここまで無くても、ついうっかりは誰でもあること。自分事にならないように、ここはひとつ笑い話にしてしまおう。
遅刻、身だしなみ、マナーなど、言語道断な不採用理由の例
■身だしなみ、面接への遅刻、何となく志望したとの事でしたので。
(スイーツのイベント販売STAFF(幹部候補) 30代 フルタイム)
■面接の時間に1時間以上遅れてきたにも関わらず、謝罪の言葉がない。面接中にずっとコートとマフラーをしたまま。最低限の事が出来ていない為、当社の業務に合わないと判断いたしました。
(営業スタッフ(幹部候補生) 30代 フルタイム)
■面接する服装で来なかった。アパレル系だからと、流行服、化粧、つけ爪で。
(アパレル販売コーディネーター 30代 フルタイム)
■下調べ不足。面接場所を間違えた(他院へ行った)。
(医療事務・受付事務 30代 パート)
■面接後、試乗してもらう予定だったが、次の面接の予定があると帰られた。
(通学バス運転手 40代 パート)
■面接中の対応(受け答えや前職の不満)がよくない。
(デイサービス生活相談員 40代 フルタイム)
■業務に対しての意欲が乏しく、人の話を聞かない。会話中に敬語を使われず、友達的な話し方。面接中に友人に電話するなどの行為。
(訪問介護員 50代 パート)
まるでコントだ。
「そんなことあるかい!」と思うかもしれないが、実際に行われた面接での出来事だ。
最初に“採否の差はわずかだ”と書いたが、こんな理由なら大きな差になってしまうだろう。
皆さんはこんな極端なことは無いかもしれないので笑って済ませて、明日からの就職活動に全力を注いでいただきたい。
ほとんどの場合、採否の差はわずかだ。
縁とタイミングも大きく影響する。「これまでまったく応募がなかったのに、今回に限って応募者多数」なんてことになったら一気に倍率が上がってしまうし、同時期にたまたま自分よりちょっと経験のある人が応募してきたらそちらが優先されてしまうだろう。
理由が分からないだけに不採用の連絡は心がざわつくが、ちょっとの差であることを忘れないでほしい。
ちょっとの差であるということは、採用になるのもまたちょっとの差ということ。
あなたを待つ企業からの採用通知が届くことを心から願っている!
出典元:ハローワーク布施・ハローワークプラザ布施駅前
採否結果集計とコメント欄より